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065 相模 恨みわび

相模相模
さがみ

恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ
うらみわび ほさぬそでだに あるものを こいにくちなん なこそおしけれ

意訳
悲しみで恨む気力もなくなった。涙で、干す間もない着物の袖ですら手元にあるのに、恋に破れた女という噂で、わたしの名誉は朽ちてしまった。くやしいこと。
歌の種類
恋 『後拾遺集 恋四815』
決まり字
うらみわび ほさぬそでだに あるものを
こいにくちなん なこそおしけれ
語呂合わせ
 裏の鯉に(うらの こいに)

人物

相模(生没年不詳) 実父は不明だが、養父は大江山の酒呑童子討伐や土蜘蛛退治の説話でも知られる源頼光。
中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人。
一条天皇の皇女、脩子内親王に仕える。
十代の頃、橘則長と結婚。のち離別。
次に、大江公資と結婚。こちらも数年で離別。
また、権中納言定頼と交際があったが、結婚はせず。
能因法師和泉式部源経信などとも交流があった。
『後拾遺集』では、40首もの歌が入っている。

涙で濡れた袖ですら、わが手にあるというのに、、、

恋を失った悲しみの涙で濡れる袖

濡れた袖は、和歌の世界では失恋の代名詞であったりしています。
百人一首の中にも三首あります。

しかし、相模のこの歌は、さらにその上に畳み掛けて、辛い心情を相手に訴えかけてきます。

この涙で濡れた袖でさえ、わが手にあるというのに、、、
わたしの名誉は失われてしまった。

恋に敗れた女という浮き名が、世の中に流れてしまったために。

現実の恋の歌ではありません

うらみわび

心張り裂け、涙では止まらず、血を吐くかと思わせる歌ですが、現実の恋の歌でありません。

永承6年5月5日(1051年6月15日)の内裏根合せの「お題」のために作られたものです。
根合せは、平安時代で宮廷で行われた端午の節句の行事の一つです。
左右に分かれて、厄除けの意味があるといわれる菖蒲の根の長さや、歌人たちが歌を競ったりする行事です。

永承6年の根合せは菖蒲根の長さ比べが3番終わった後、歌合せ5組が行われました。
お題「菖蒲」「郭公」「早苗」「祝」「恋」のうちの「恋」の歌の左方が相模でした。

対する右方は、源経俊。

下もゆる嘆きをだにも知らせばや 焼火の神のしるしばかりに

  (せめて心の中で人知れず思い焦がれる嘆きだけでも知らせたい。焼火の神に祈る証として)

結果は相模の勝ちでした。
この時、相模は50代。
本当の恋じゃなくお題のための歌ではありましたが、強く現実味を感じさせるのは、相模の恋の歴史に裏打ちされたものだからなのでしょう。

読み上げ

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