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072 祐子内親王家紀伊 音に聞く

祐子内親王家紀伊祐子内親王家紀伊
ゆうしないしんのうけのきい

音に聞く 高師の浜の あだ波は かけじや袖の 濡れもこそすれ
おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ

意訳
有名な高師浜のあだ波には、引っ掛らないように気をつけないと、袖が濡れてしまいます。同じく有名な浮気者にも、引っ掛らないように気をつけないと、袖が涙で濡れますわ。
歌の種類
恋 『金葉集 巻第八恋部下469』
決まり字
おとにきく たかしのはまの あだなみは
かけじやそでの ぬれもこそすれ
語呂合わせ
 音をかける(おとを かける)

人物

祐子内親王家紀伊(生没年未詳) 後朱雀天皇の皇女祐子内親王の女房。
女房三十六歌仙の一人。

「荒波」のように高まる恋心を訴える男と、
それは「あだ波」のような浮気心でしょと切り返す女

あだ波 有磯

 『金葉集』の詞書に、「堀河院御時艶書合によめる」とあります。
堀河天皇の1102年6月18日に行われた艶書合での歌だということです。
艶書合(えんしょあわせ)とは、虚構の恋の歌を披講する遊びです。
・男性から女性への求愛と、その返事
・女性から男性への恨みごとと、その返事

 紀伊の相手は、29歳の中納言俊忠(藤原俊成の父親)。

人知れぬ 思ひありその 浦風に 波のよるこそ 言はまほしけれ
 人知れず、あなたを想っているこの恋心を打ち明けたいのです。
 有磯(ありそ)の浦の風に寄る波のように、気持が激しく高ぶる夜には。

 歌遊びに相応しい技巧を凝らした歌です。

  1. ”思いあり”と”有磯の浦”で、”あり”を懸けています。
  2. ”ありそ”は、日本海の「有磯の浦」と、荒磯(あらいそ)を連想させます。
  3. ”波の寄る”と”夜こそ”で、”よる”を懸けています。

しかし、内容的にも技巧面においても、紀伊の歌は二倍、三倍にして返しています。

  1. 有磯(ありそ)の浦に対して、高師浜のあだ波で返しています。
  2. ”高い”、は”高師浜”と”音=噂に高い”を懸けています。
  3. ”音”、”濡れ”、”浦”、”かけ”は、波の縁語。
  4. ”かけじや”は、”気に掛けない”と、袖に波を”掛けない”を懸けています。
  5. ”濡れ”は、”波に濡れる”と”涙で濡れる”を懸けています。
  6. ”あだ”は”いたずら”という意味。
    ”いたずらな波”は、”いたずら心=浮気心”を懸けています。

 この艶書合の時、紀伊は推定70歳。俊忠の倍以上の年齢でした。

読み上げ

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