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082 道因法師 思ひわび

道因法師道因法師
どういんほうし

思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり
おもいわび さてもいのちは あるものを うきにたえぬは なみだなりけり

意訳
冷たいあの人を思うことに疲れ果てても、わたしは耐えて生きている。けれども、涙は耐え切れずに、こぼれ落ちてしまうのだよ。
歌の種類
恋 『千載集 恋歌十三818』
決まり字
おもいわび さてもいのちは あるものを
うきにたえぬは なみだなりけり
語呂合わせ
 重い浮き輪(おもい うきわ)

人物

道因法師(1090年-1182年?)
俗名藤原敦頼。
歌人。
1172年82歳で出家。

鴨長明をして「歌への志 並びなき者なり」と言わしめる

道因歌に志深事

この道に心ざし深かりしことは、道因入道並びなき者なり。
七八十になるまで「秀歌詠ませ給へ」と祈らんため、徒歩(かち)より住吉へ月詣でしたる、いとありがたきことなり。
ある歌合に、清輔判者にて、道因が歌を負かしたりければ、わざと判者のもとにまうでて、まめやかに涙を流しつつ、泣き恨みければ
亭主、言はん方なく、「かばかりの大事にこそ逢はざりつれ」とぞ、語られける。

九十ばかりになりては、耳などもおぼろなりけるにや
会のときはことさらに講師の座の際(きわ)に分け寄りて、脇許(わきもと)につぶと添ひ居て、みづはさせる姿に耳を傾(かたぶ)けつつ
他事なく聞きける気色など なほざりのこととは見えざりき。

千載集撰ばれ侍りし事は、かの入道失せて後のことなり。
されど、亡き後にも、「さしも道に心ざし深かりし者なり」とて、優して十八首を入れられたりけるに
夢のうちに来たりて、涙を落しつつ、喜び言ふと見給ひたりければ
ことにあはれがりて、今二首を加へて二十首になされたりけるとぞ。

しかるべかりけることにこそ。

  『無名抄』

(意味)

 この(歌の)道に志が深いことにかけては、道因入道の並ぶものはいない。
七、八十になるまで「素晴らしい歌を詠ませてくださいませ」と祈るために
徒歩で、住吉大社(大阪)まで、毎月、月詣でした。
 まことに、めったにいない人である。

 ある歌合に、藤原清輔が判者で道因の歌を負けとしたとき、わざわざ清輔のもとにやってきて、本当に涙を流して泣き恨んだので
清輔は何とも言いようがなく、「これほど大変な目にあったことはない」と言ったといわれている。
 九十歳になって、耳などもはっきりと聞こえなくなると
歌会のときなど、とりわけ講師の席の側に分け行って、その脇に寄り添いひどく年老いた姿で耳を傾けつつ
よそ事などに気をとられることなく聞いている様子などは、いい加減なことのようには見えなかった。

 藤原俊成さまが『千載集』に選ばれたときには、すでに道因入道の亡くなくなってからのことであった。
しかし、亡き後でも、「本当に歌の道に志深かった者であった」と評価されて十八首を入れられた。
すると俊成さまの夢の中に道因が来て、涙を流し、うれしく思う気持ちを言えば、
俊成さまはもっとあわれに思われて、もう二首加えて、二十首になされたとのことだ。

 まことにそうあるべき事である。

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