アプリ「百人一首 初めてかるた」で猫と対戦!
iOS Android KindleFire
歌番号順 | むすめふさほせ | 種類順 | 決まり字、語呂合わせ |
百人一首の歌番号順に並べた一覧です。歌と作者名をよみがな付きで記載。各歌の歌番号から、詳細ページにリンクしています。詳細ページでは、意訳などのほか、歌の読み上げも聞けます。
表の最後に、競技かるた序歌の「難波津に~」も加えました。
ほかに、むすめふさほせ(暗記グループ)と、種類順、決まり字と語呂合わせの一覧もあります。(上記の水色部分)
番号
|
歌 | 作者 |
秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ あきのたの かりおのいおの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ |
天智天皇 てんぢてんのう |
|
春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山 はるすぎて なつきにけらし しろたえの ころもほすちょう あまのかぐやま |
持統天皇 じとうてんのう |
|
あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を 独りかも寝む あしびきの やまどりのおの しだりおの ながながしよを ひとりかもねん |
柿本人麿 かきのもとのひとまろ |
|
田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ たごのうらに うちいでてみれば しろたえの ふじのたかねに ゆきはふりつつ |
山部赤人 やまべのあかひと |
|
奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき おくやまに もみじふみわけ なくしかの こえきくときぞ あきはかなしき |
猿丸大夫 さるまるだゆう |
|
かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける |
中納言家持 ちゅうなごんやかもち |
|
天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも |
阿部仲麿 あべのなかまろ |
|
我が庵は 都の辰巳 しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり わがいおは みやこのたつみ しかぞすむ よをうじやまと ひとはゆうなり |
喜撰法師 きせんほうし |
|
花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に はなのいろは うつりにけりな いたずらに わがみよにふる ながめせしまに |
小野小町 おののこまち |
|
これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも おうさかのせき |
蝉丸 せみまる |
|
わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣り舟 わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね |
参議篁 さんぎたかむら |
|
天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ あまつかぜ くものかよいじ ふきとじよ おとめのすがた しばしとどめん |
僧正遍昭 そうじょうへんじょう |
|
筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる つくばねの みねよりおつる みなのがわ こいぞつもりて ふちとなりぬる |
陽成院 ようぜいいん |
|
陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに みちのくの しのぶもじずり たれゆえに みだれそめにし われならなくに |
河原左大臣 かわらのさだいじん |
|
君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ |
光孝天皇 こうこうてんのう |
|
立ちわかれ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む たちわかれ いなばのやまの みねにおうる まつとしきかば いまかえりこん |
中納言行平 ちゅうなごんゆきひら |
|
ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 唐紅に 水くくるとは ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ からくれないに みずくくるとは |
在原業平朝臣 ありはらのなりひらあそん |
|
住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ すみのえの きしによるなみ よるさえや ゆめのかよいじ ひとめよくらん |
藤原敏行朝臣 ふじわらのとしゆきあそん |
|
難波潟 短き芦の 節の間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや なにわがた みじかきあしの ふしのまも あわでこのよを すぐしてよとや |
伊勢 いせ |
|
わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ わびぬれば いまはたおなじ なにわなる みをつくしても あわんとぞおもう |
元良親王 もとよししんのう |
|
今来むと いひしばかりに 長月の 有り明けの月を 待ち出でつるかな いまこんと いいしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな |
素性法師 そせいほうし |
|
吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ ふくからに あきのくさきの しおるれば むべやまかぜを あらしというらん |
文屋康秀 ふんやのやすひで |
|
月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ 我が身一つの 秋にはあらねど つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど |
大江千里 おおえのちさと |
|
このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに このたびは ぬさもとりあえず たむけやま もみじのにしき かみのまにまに |
管家 かんけ |
|
名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな なにしおわば おうさかやまの さねかずら ひとにしられで くるよしもがな |
三条右大臣 さんじょうのうだいじん |
|
小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今一度の 行幸待たなむ おぐらやま みねのもみじば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなん |
貞信公 ていしんこう |
|
みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ みかのはら わきてながるる いづみがわ いつみきとてか こいしかるらん |
中納言兼輔 ちゅうなごんかねすけ |
|
山里は 冬ぞ寂しさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもえば |
源宗于朝臣 みなもとのむねゆきあそん |
|
心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花 こころあてに おらばやおらん はつしもの おきまどわせる しらぎくのはな |
凡河内躬恒 おおしこうちのみつね |
|
有り明けの つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし |
壬生忠岑 みぶのただみね |
|
朝ぼらけ 有り明けの月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき |
坂上是則 さかのうえのこれのり |
|
山川に 風のかけたる 柵は 流れもあへぬ 紅葉なりけり やまがわに かぜのかけたる しがらみは ながれもあえぬ もみじなりけり |
春道列樹 はるみちのつらき |
|
久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しずごころなく はなのちるらん |
紀友則 きのとものり |
|
誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに たれをかも しるひとにせん たかさごの まつもむかしの ともならなくに |
藤原興風 ふじわらのおきかぜ |
|
人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににおいける |
紀貫之 きのつらゆき |
|
夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ なつのよは まだよいながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらん |
清原深養父 きよはらのふかやぶ |
|
白露に 風の吹きしく 秋の野は 貫き止めぬ 玉ぞ散りける しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける |
文屋朝康 ふんやのあさやす |
|
忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな わすらるる みをばおもわず ちかいてし ひとのいのちの おしくもあるかな |
右近 うこん |
|
浅茅生の 小野の篠原 忍れど あまりてなどか 人の恋しき あさじうの おののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこいしき |
参議等 さんぎひとし |
|
忍れど 色に出でにけり 我が恋は 物や思ふと 人の問ふまで しのぶれど いろにいでにけり わがこいは ものやおもうと ひとのとうまで |
平兼盛 たいらのかねもり |
|
恋すてふ 我が名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひ初めしか こいすちょう わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもいそめしか |
壬生忠見 みぶのただみ |
|
契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波越さじとは ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ すえのまつやま なみこさじとは |
清原元輔 きよはらのもとすけ |
|
逢ひ見ての 後の心に 比ぶれば 昔は物を 思はざりけり あいみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもわざりけり |
権中納言敦忠 ごんちゅうなごんあつただ |
|
逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし あ(お)うことの たえてしなくば なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし |
中納言朝忠 ちゅうなごんあさただ |
|
あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな あわれとも いうべきひとは おもおえで みのいたずらに なりぬべきかな |
謙徳公 けんとくこう |
|
由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋の道かな ゆらのとを わたるふなびと かじをたえ ゆくえもしらぬ こいのみちかな |
曾禰好忠 そねのよしただ |
|
八重葎 茂れる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり やえむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり |
恵慶法師 えぎょうほうし |
|
風をいたみ 岩打つ波の おのれのみ くだけて物を 思ふ頃かな かぜをいたみ いわうつなみの おのれのみ くだけてものを おもうころかな |
源重之 みなもとのしげゆき |
|
みかき守 衛士のたく火の 夜は燃え 昼は消えつつ 物をこそ思へ みかきもり えじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもえ |
大中臣能宣朝臣 おおなかとみのよしのぶあそん |
|
君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな きみがため おしからざりし いのちさえ ながくもがなと おもいけるかな |
藤原義孝 ふじわらのよしたか |
|
かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもいを |
藤原実方朝臣 ふじわらのさねかたあそん |
|
明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな あけぬれば くるるものとは しりながら なおうらめしき あさぼらけかな |
藤原道信朝臣 ふじわらのみちのぶあそん |
|
嘆きつつ 独り寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる |
右大将道綱母 うだいしょうみちつなのはは |
|
忘れじの 行く末までは 難ければ 今日を限りの 命ともがな わすれじの ゆくすえまでは かたければ きょうをかぎりの いのちともがな |
儀同三司母 ぎどうさんしのはは |
|
滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ たきのおとは たえてひさしく なりぬれど なこそながれて なおきこえけれ |
大納言公任 だいなごんきんとう |
|
あらざらむ この世の外の 思ひ出に 今一度の 逢ふこともがな あらざらん このよのほかの おもいでに いまひとたびの おうこともがな |
和泉式部 いずみしきぶ |
|
めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな めぐりあいて みしやそれとも わかぬまに くもがくれにし よわのつきかな |
紫式部 むらさきしきぶ |
|
有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする ありまやま いなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする |
大弐三位 だいにのさんみ |
|
やすらはで 寝なましものを さ夜更けて 傾くまでの 月を見しかな やすらわで ねなましものを さよふけて かたぶくまでの つきをみしかな |
赤染衛門 あかぞめえもん |
|
大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立 おおえやま いくののみちの とおければ まだふみもみず あまのはしだて |
小式部内侍 こしきぶのないし |
|
いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に 匂ひぬるかな いにしえの ならのみやこの やえざくら きょうここのえに においぬるかな |
伊勢大輔 いせのたいふ |
|
夜をこめて 鳥の空音は はかるとも よに逢坂の 関は許さじ よをこめて とりのそらねは はかるとも よにおうさかの せきはゆるさじ |
清少納言 せいしょうなごん |
|
今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで いふよしもがな いまはただ おもいたえなん とばかりを ひとづてならで いうよしもがな |
左京大夫道雅 さきょうのだいぶみちまさ |
|
朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれ渡る 瀬々の網代木 あさぼらけ うじのかわぎり たえだえに あらわれわたる せぜのあじろぎ |
権中納言定頼 ごんちゅうなごんさだより |
|
恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ うらみわび ほさぬそでだに あるものを こいにくちなん なこそおしけれ |
相模 さがみ |
|
もろともに あはれと思へ 山桜 花より外に 知る人もなし もろともに あわれとおもえ やまざくら はなよりほかに しるひともなし |
前大僧正行尊 さきのだいそうじょうぎょうそん |
|
春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ はるのよの ゆめばかりなる たまくらに かいなくたたん なこそおしけれ |
周防内侍 すおうのないし |
|
心にも あらで憂き世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな こころにも あらでうきよに ながらえば こいしかるべき よわのつきかな |
三条院 さんじょういん |
|
嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の 錦なりけり あらしふく みむろのやまの もみじばは たつたのかわの にしきなりけり |
能因法師 のういんほうし |
|
さびしさに 宿を立ち出でて 眺むれば いづこも同じ 秋の夕暮れ さびしさに やどをたちいでて ながむれば いづこもおなじ あきのゆうぐれ |
良暹法師 りょうぜんほうし |
|
夕されば 門田の稲葉 おとづれて 芦のまろやに 秋風ぞ吹く ゆうされば かどたのいなば おとずれて あしのまろやに あきかぜぞふく |
大納言経信 だいなごんつねのぶ |
|
音に聞く 高師の浜の あだ波は かけじや袖の 濡れもこそすれ おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ |
祐子内親王家紀伊 ゆうしないしんのうけのきい |
|
高砂の 尾の上の桜 咲きにけり 外山の霞 たたずもあらなむ たかさごの おのえのさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなん |
前中納言匡房 さきのちゅうなごんまさふさ |
|
うかりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを うかりける ひとをはつせの やまおろし(よ) はげしかれとは いのらぬものを |
源俊頼朝臣 みなもとのとしよりあそん |
|
契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あわれことしの あきもいぬめり |
藤原基俊 ふじわらのもととし |
|
わたの原 漕ぎ出でて見れば 久方の 雲居にまがふ 沖つ白波 わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもいにまごう おきつしらなみ |
法性寺入道前関白太政大臣 ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだいじょうだいじん |
|
瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ せをはやみ いわにせかるる たきがわの われてもすえに あわんとぞおもう |
崇徳院 すとくいん |
|
淡路島 通ふ千鳥の 鳴く声に 幾夜寝覚めぬ 須磨の関守 あわじしま かようちどりの なくこえに いくよねざめぬ すまのせきもり |
源兼昌 みなもとのかねまさ |
|
秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ |
左京大夫顕輔 さきょうのだいぶあきすけ |
|
長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れてけさは 物をこそ思へ ながからん こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもえ |
待賢門院堀河 たいけんもんいんのほりかわ |
|
ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば ただ有り明けの 月ぞ残れる ほととぎす なきつるかたを ながむれば ただありあけの つきぞのこれる |
後徳大寺左大臣 ごとくだいじのさだいじん |
|
思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり おもいわび さてもいのちは あるものを うきにたえぬは なみだなりけり |
道因法師 どういんほうし |
|
世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる よのなかよ みちこそなけれ おもいいる やまのおくにも しかぞなくなる |
皇太后宮大夫俊成 こうたいごうぐうのだいぶしゅんぜい |
|
ながらへば またこの頃や 忍ばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき ながらえば またこのごろや しのばれん うしとみしよぞ いまはこいしき |
藤原清輔朝臣 ふじわらのきよすけのあそん |
|
夜もすがら 物思ふ頃は 明けやらで 閏のひまさへ つれなかりけり よもすがら ものおもうころは あけやらで ねやのひまさえ つれなかりけり |
俊恵法師 しゅんえほうし |
|
嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな なげけとて つきやはものを おもわする かこちがおなる わがなみだかな |
西行法師 さいぎょうほうし |
|
村雨の 露もまだ干ぬ 槇の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに きりたちのぼる あきのゆうぐれ |
寂蓮法師 じゃくれんほうし |
|
難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき なにわえの あしのかりねの ひとよゆえ みをつくしてや こいわたるべき |
皇嘉門院別当 こうかもんいんのべっとう |
|
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする たまのおよ たえなばたえね ながらえば しのぶることの よわりもぞする |
式子内親王 しょくしないしんのう |
|
見せばやな 雄島の海人の 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色は変はらず みせばやな おじまのあまの そでだにも ぬれにぞぬれし いろはかわらず |
殷富門院大輔 いんぷもんいんのたいふ |
|
きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む きりぎりす なくやしもよの さむしろに ころもかたしき ひとりかもねん |
後京極摂政前太政大臣 ごきょうごくせっしょうさきのだいじょうだいじん |
|
わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし わがそでは しおひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし |
二条院讃岐 にじょういんのさぬき |
|
世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ 海人の小舟の 綱手かなしも よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのおぶねの つなでかなしも |
鎌倉右大臣 かまくらのうだいじん |
|
み吉野の 山の秋風 さ夜更けて ふるさと寒く 衣打つなり みよしのの やまのあきかぜ さよふけて ふるさとさむく ころもうつなり |
参議雅経 さんぎまさつね |
|
おほけなく うき世の民に 覆ふかな 我が立つ杣に 墨染の袖 おおけなく うきよのたみに おおうかな わがたつそまに すみぞめのそで |
前大僧正慈円 さきのだいそうじょうじえん |
|
花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり はなさそう あらしのにわの ゆきならで ふりゆくものは わがみなりけり |
入道前太政大臣 にゅうどうさきのだいじょうだいじん |
|
来ぬ人を 松帆の浦の 夕凪に 焼くや藻塩の 身もこがれつつ こぬひとを まつほのうらの ゆうなぎに やくやもしおの みもこがれつつ |
権中納言定家 ごんちゅうなごんさだいえ |
|
風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける かぜそよぐ ならのおがわの ゆうぐれは みそぎぞなつの しるしなりける |
従二位家隆 じゅにいいえたか |
|
人も惜し 人も恨めし あぢきなく 世を思ふ故に もの思ふ身は ひともおし ひともうらめし あじきなく よをおもうゆえに ものおもうみは |
後鳥羽院 ごとばいん |
|
ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり ももしきや ふるきのきばの しのぶにも なおあまりある むかしなりけり |
順徳院 じゅんとくいん |
難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今を春べと 咲くやこの花 なにわづに さくやこのはな ふゆごもり いまをはるべと さくやこのはな |
王仁博士 わにはかせ |
※【序歌】 競技かるたの時に最初に読まれる取り札のない歌です。百人一首には含まれません。
坊主めくりの遊び方 | 初めてかるた |