大中臣能宣朝臣
おおなかとみのよしのぶあそん
みかき守 衛士のたく火の 夜は燃え 昼は消えつつ 物をこそ思へ
みかきもり えじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもえ
意訳 |
まるでみかき守が焚くかがり火のように、わたしの恋は夜は燃え上がり、昼には消えいるように悩み沈んでしまうのだ。 |
歌の種類 |
恋 『詞花集 恋上225』 |
決まり字 |
みかきもり えじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもえ |
語呂合わせ |
磨きも昼(みがきも ひる) |
人物
大中臣能宣朝臣(921年-991年)
孫に伊勢大輔。 代々神職の家で、伊勢大神宮の祭主。
神祇大副を兼ねる。
三十六歌仙の一人。
衛士
律令制下で宮中の護衛のために諸国の軍団から交代で上洛した兵士のことです。
3年交代であったと考えられています。
公事の雑役、宮殿の清掃などもしましたが、主な仕事は皇宮の警備でした。
内裏の庭にも出入りし、夜は、火炬屋(ひたきや)という夜警の詰め所で待機していました。
読み上げ
048 源重之 風をいたみ | 050 藤原義孝 君がため |