蝉丸
せみまる
これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関
これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも おうさかのせき
意訳 |
ここが、東国へ行く人、都へ帰る人、知る人、知らない人。誰もが別れては出会い、出会っては別れる、逢坂の関なのだよ。 |
歌の種類 |
雑 『後撰集 雑1089』 |
決まり字 |
これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも おうさかのせき |
語呂合わせ |
これ知る(これ しる) |
人物
蝉丸(生没年不詳)
平安時代前期の歌人、音楽家。
没年は不詳だが、旧暦5月24日、グレゴリオ暦6月24日が「蝉丸忌」とされている。
『後撰集』この歌の詞書に「相坂の関に庵室を作りて住み侍りけるに」とあり、逢坂の関に住んでいたことがわかっている。
琵琶の名人。
読み上げ
009 小野小町 花の色は | 011 参議篁 わたの原 |