藤原義孝
ふじわらのよしたか
君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな
きみがため おしからざりし いのちさえ ながくもがなと おもいけるかな
| 意訳 |
| あなたのためなら、死んでもいいと思っていました。でも、想いがかなった今、少しでも長く一緒にいたいと、思うようになりました。 |
| 歌の種類 |
| 恋 『後拾遺集 恋二669』 |
| 決まり字 |
| きみがため おしからざりし いのちさえ ながくもがなと おもいけるかな |
| 語呂合わせ |
| 君がため、尾長く(きみがため、お ながく) |
人物
藤原義孝(954年-974年9月16日)
父は謙徳公。
息子は藤原行成。
美貌で知られた。
21歳の時、流行していた疱瘡により死亡。
兄と同日の死亡であった。
相手の女性の名はわかりません
『後拾遺集』の詞書にこうあります。
女のもとより帰りてつかはしける
愛しい女性の家から明け方帰ったあと、その女性のもとに贈った歌だということしか、わかりません。
もがな
願望の助詞。
・・・したい。
・・・であってほしい。
という意味です。
鴨の一種ではありません。
読み上げ
| 049 大中臣能宣朝臣 みかき守 | 051 藤原実方朝臣 かくとだに |
