藤原道信朝臣
ふじわらのみちのぶあそん
明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな
あけぬれば くるるものとは しりながら なおうらめしき あさぼらけかな
意訳 |
夜が明けても、また次の夜が来るとわかっていても、あなたと別れなくちゃいけない夜明けが、うらめしいよ。 |
歌の種類 |
恋 『後拾遺集 恋二672』 |
決まり字 |
あけぬれば くるるものとは しりながら なおうらめしき あさぼらけかな |
語呂合わせ |
開けな、ほぉら(あけな ほぉら) |
人物
藤原道信朝臣(972年-994年7月11日)
祖父に謙徳公。
14歳の時、父を亡くし、伯父兼家の養子となる。
流行の疱瘡で23歳で死亡。
中古三十六歌仙の一人。
彼女とのデートの後で
『後拾遺集』の詞書にこうあります。
女のもとより雪降り侍ける日、帰りてつかはし
雪の日。愛しい女性の家から帰って、女性に贈った歌です。
もう、1首贈っています。
帰るさの 道やはかるか からねどと 来るにまどふ けさの淡雪
(帰り道がいつもと変わったわけではないのですが、行き迷うのですよ。今朝の淡雪のように、あなたが打ち解けてくれたものだから。)
読み上げ
051 藤原実方朝臣 かくとだに | 053 右大将道綱母 嘆きつつ |