左京大夫顕輔
さきょうのだいぶあきすけ
秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ
あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ
意訳 |
秋風に吹かれて、空に流れる雲の切れ間から、漏れ出てくる月の光の、明るく澄んだ美しさよ。 |
歌の種類 |
秋 『新古今集 秋歌上413』 |
決まり字 |
あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ |
語呂合わせ |
秋風、もれ出づる(あきかぜ もれいづる) |
人物
左京大夫顕輔(1090年-1155年5月7日)
藤原顕輔。 息子は清輔。
公卿・歌人。
崇徳院の命により『詞花集』を撰進している。
崇徳院の命により
崇徳院に百歌たてまつりけるに
『新古今集 詞書』
1142年~1144年に崇徳院から題が下され、崇徳院を含む15名が百首ずつ歌を詠む趣向のものです。
久安六年百首、崇徳院御百首とも称されます。
メンバーは以下のとおりです。
崇徳院、徳大寺公能、藤原教長、藤原顕輔、藤原季通、藤原隆季、藤原親隆、実清、藤原俊成、藤原清輔、待賢門院堀河、上西門院兵衛、郁芳門院安芸、花園左大臣家小大進
顕輔は、六条家歌学を率い、俊成、定家らの御子左家歌学と対立しつつ、この時代の歌壇を活気あるものにしました。
その作風は、技巧派の御子左家に比べて、力強く清新な感じがあります。
読み上げ
078 源兼昌 淡路島 | 080 待賢門院堀河 長からむ |