陽成院
ようぜいいん
筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる
つくばねの みねよりおつる みなのがわ こいぞつもりて ふちとなりぬる
意訳 |
筑波山の湧き水が集まり蓄えられて、男女川になるように、わたしの恋も積もり積もって、もはや抜け出すことのできない深い淵になりました。 |
歌の種類 |
恋 『後撰集 恋三776』 |
決まり字 |
つくばねの みねよりおつる みなのがわ こいそつもりて ふちとなりぬる |
語呂合わせ |
突く鯉ぞ(つく こいぞ) |
人物
陽成院(868年-949年)
8歳で即位するが、病気のため16歳で退位。
のち、81歳で死ぬまで65年間上皇となる。
歌のお相手は
『後撰集』の詞書に「釣殿の皇女につかはしける」とあり、光孝天皇の娘綏子(すいし)のことです。
のちに恋は実り、妃の一人になりました。
読み上げ
012 僧正遍昭 天つ風 | 014 河原左大臣 陸奥の |