文屋康秀
ふんやのやすひで
吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ
ふくからに あきのくさきの しおるれば むべやまかぜを あらしというらん
意訳 |
秋の山風が吹くと、草木がしおれてしまう。なるほど、山風と書いて、嵐というね。 |
歌の種類 |
秋 『古今和歌集 秋歌下249』 |
決まり字 |
ふくからに あきのくさきの しおるれば むべやまかぜを あらしというらん |
語呂合わせ |
踏むべ(ふむべ) |
人物
文屋康秀(?-885年?)
子は文屋朝康。
六歌仙の一人。中古三十六歌仙の一人。
この歌は文屋康秀の歌ではありません
この歌は他本では、子の文屋朝康の歌としており、それが定説です。
しかし、定家は『古今和歌集』に従い、康秀の歌として掲載しています。
小野小町の答えはYes?
文屋康秀は、三河国(愛知県東部)の国司に任じられた時、小野小町に同行しないかと誘っています。
その返事です。
わびぬれば身をうき草の根をたえて 誘う水あらば去なむとぞ思
(根の切れた浮き草のような、わび暮らしをしております。誘ってくれるのであれば、その水の流れに沿って都を去ろうと思います)
日本全国各地に、さまざまな伝説が残る小野小町です。
本当の終焉の地に、文屋康秀が共にいたのかどうかは、分かりません。
読み上げ
021 素性法師 今来むと | 023 大江千里 月見れば |