凡河内躬恒
おおしこうちのみつね
心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花
こころあてに おらばやおらん はつしもの おきまどわせる しらぎくのはな
意訳 |
あてずっぽうで手折ってみようか?初霜で、どこもかしこもまぶしい白い景色の中の真っ白な菊の花を。 |
歌の種類 |
冬 『古今和歌集 秋歌下277』 |
決まり字 |
こころあてに おらばやおらん はつしもの おきまどわせる しらぎくのはな |
語呂合わせ |
こころ青(こころ あお) |
人物
凡河内躬恒(859年?-925年?)
三十六歌仙の一人。
身分は低かったが宮廷歌人としての名声は高かった。
駄歌に御座候
一文半文のねうちもこれなき駄歌に御座候
正岡子規著『歌よみに与ふる書』
子規によって、ずいぶんと酷評された歌です。
初霜を置いたくらいで、白菊が見えなくなることなどありえない、嘘としても面白くない。
と、けちょんけちょんなのです。
無邪気な歌、と楽しむだけでもいいと思うのですが。
読み上げ
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